katekyou-nowの日記

数学は計算力であ~る!

電卓の活用について

私が小中学生の頃、ちょうど電卓(電子式卓上計算機)が普及し始めた時期で
あった。当時の商品は今の電卓のイメージとは違って、バカデカくコンセントから
電源を取るタイプ、表示桁数も8桁程度で、基本的に四則計算しかできなかった。
(√もなし)
算数や数学の授業で、学校側の基本方針は電卓使用は『厳禁』でした・・・。
 
その理由は単純に、『計算力が付かない!』と言うことである。
 
私もその頃は、その意見は妥当だと思っていた。
はたしてそうなんだろうか?
これが今回のテーマです。
 
現在私は、電卓は積極的に利用するのが良いと思っています。
ただ無制限に肯定しているわけではなく、ちゃんと使えば有効だと言いたいのだ。
 
ではまず、計算力って何だろう??
小学算数では、数の数え方にはじまり、数の概念、加算・減算~~掛算・割算と進む。
途中で整数(正確には自然数ですが)に、小数が加わり、また分数が登場する。
算数好きな生徒が最初の挫折を味わうのも、この小数と分数計算だ!
なぜか???
それは、整数の計算に比べて、①計算量の増加、②通分や分数自体の概念の
理解のしにくさ等が原因であろう。
小学校の場合、その計算の基本は、『筆算』であり、
四則演算(加減乗除)はすべて筆算で行うのが当たり前であったから。
たとえば、24x5=120という計算において、本当に欲しいのは、
計算結果の『120』なわけで、途中経過がどうであれ、最終的に120が
得られれば、それでOKなわけです。
暗算でやろうが、筆算でやろうが、電卓でやろうが、算盤でやろうが、、、
結果は同じなわけで、答えが正しければ、何も問題は無い。
 
ただ、算数の学習においては、計算(演算)することが目的であって、結果が正しい事はもちろんのこと、計算力を付けることが目的とも言える。
だから、暗算はともかくとして、『器具』を使用しての計算はダメということに
なるわけである。
数値を入力して、キーを押すだけで、結果が表示される。
入力と順序さえ間違わなければ、100%正解の結果が得られる。
そこに『手抜き』を感じさせるから使用を禁止するのだ。
 
以上のことに対する私の考えは以下のとおり・・・
目的により使い分ける。ことだ。
つまり計算することが目的の場合、筆算もしくは暗算を駆使する。
計算力を付けることが必要だから。
計算結果が目的な場合、結果の正確度が重要だから、それを優先する。
つまり計算途中でのミスをする確率を減らすことが重要なこと、
 
この2つの切り替え時期が新しい問題となる。
小学算数と中学数学の大きな違いは、ただの計算と式の計算の違いである。
式の計算では、その変形や『簡単にする』ことが重要であり、
その途中の25x4を100とするかどうかは、
何のためにその式の計算をしているかに依るので、そのまま25x4としておくか、
100としておくか、とうことに意味があるわけだ。
1/4(4分の1)は0.25と同じだが、1/4のままで置いておくかどうかは、その後の扱いで異なるからである。