等差数列の基本と記号の意味
ちょっと余談ですが、数列は現在では高校数学ⅡBに属します。わたしが現役のころ
は数ⅠAの範疇でした。
今回は等差数列で使用される記号類がテーマです。
例を挙げると、
初項:a 最初の項の意味
文字記号のaには特に意味はなく、最初=先頭=初め ということで
アルファベットの先頭の文字aに対応させたもの。
末項:l エル 最後の項の意味
lastのlですね。なお、項というのは数列の各要素のことを示します。
項は英語でtermという。
公差:d 2項間の差を示す
英語のdistance に由来。
項数:n その数列に属する項が何個あるかという意味
英語のnumber に由来。
和: Sn nは添え字でn項目までの和という意味
Sは英語のsum(合計)に由来。
まあこんな感じで、数学ではアルファベットをシンボル化して記号として使って、
表記を簡素化しているのです。
ここで数学でよく使用される記号を列挙してみます:
パイ(π)・・・円周率、英語のアルファベットPに相当
シグマ(Σ)・・・合計する・足し合わせる、英語のアルファベットSに相当
インテグラル(∫)・・・積分(する)、英語のアルファベットSに相当
積分とは微小面積を足し合わせる という意味
d・・・微分(する)、英語のdeffarential に由来。 etc.
このように記号には基本的にそれぞれの意味を持ち、その略語として使用すること
が多い。
中にはバッティングするものも多数あり、アルファベットは26文字しかないから
当然とはいえるのだが、過去の慣用でその記号を使用する場合が多くある。
だから大事なのは、
記号を単に記号だと割り切るのではなく、その文字が使われだした歴史を知ると、
ぐっと理解が深まるのです。
記号を使うときは、その語源を考えながらやるのが、良いですね。