いま担当している生徒の中に、とても注目している人がいる。
某小学4年生、実は2人いて、今日はその一人についてです。
仮称T君とします。
私の授業の時間、彼は殆ど自分の好きなことをしています。ただその時間もちゃんと知識を吸収していて、指導していてとにかく楽しいのです。
話せばちゃんと返ってくるからです。
会話が成立している、感じですね。とにかくレスポンスが良いので、会話が楽しくて・・・
小4ですが、彼はすでに【平方根】のイメージが出来ます。
その前に「指数」を教えたのですが、それも瞬間に理解して、高校1年生で習う順列組合せでよく使用する、階乗の計算もこなします。
長らく(正味約40年間)家庭教師をやってきて(半分以上は会社員をしていましたが副業としてやっていました。多いときは(今はコロナ禍で生徒数が激変したのですが)1週間休みなしの日が続きました。でも生徒と向き合う時間が僕にはすごく楽しくて、また自分自身の勉強にもなり、お金をいただきながら、こんな仕事が出来て、すごく幸せを感じています。)、
今現在、まさに最高の人生を送っています。本当に出会いって素晴らしいです。
良き妻と巡り合って、天真爛漫の子供が生まれ、しかもこんな素晴らしい職に出会えるなんて・・・
僕はこの職業を【天職】だと思っています。未来ある若者たちと語り合い・過ごすことで、僕自身も張り合いとやりがいを感じられるし、何よりもその子たちの将来が楽しみででなりません。
僕の夢は、自分がなしえなかった「ノーベル賞受賞」を僕の生徒の中から輩出すること。
大きすぎる夢かもしれませんが、決して不可能とは思えません。
そう実感することになったのは、まだ数年前ですが、僕がくたばるまでに、それを見ることが僕の夢です。
だから、せいぜい長生きして、僕の生徒たちの未来を見届けたいと思っています。
あっ、ちょっと話がそれちゃいましたネ(笑)
話を戻して、T君の事。
現在、課題は素因数分解(中3で習う):要は整数を、何かの数と何かの数に分解(掛け算)すること。
例えば、
8=2の3乗、
1024=2の10乗、
2021=43*47 、100=2の2乗*5の2乗、といった具合です。
これは高校からの整数論の一番基礎になる考え方であり、
実際は中3の教育課程ですが、僕は小学生のうちにイメージ付けを狙っています。
(ちなみに、僕は小学4年生のころ、父の蔵書の中から、高等数学通論なる本を見つけ、魅了され、父に問いました。ルートとは何ぞやと?
父は易しく説明してくれて、2乗してその数になる元の数を√記号であらわすのだと、教えてくれました。これが僕の数学人生の始まりでした。
そこから、三角関数や微積分、さらに複素数など、数学の世界に染まっていったのです。
さすがに小学生の当時は、√の意味は理解できても、実際の計算は出来ませんでした。しかし、開平計算などを父に教わって、自分がすごく進んでいる~~と感じながら、
中学生になった。
中1最初の数学の試験結果は、、、44点!!!
小学生の頃も算数は全く得意ではなく、まあ平均ちょい下くらいでしたから、
当然ですね!)
1次方程式が解けなかった(中1時代)、その時父から助言を賜る。
「イコールを飛び越えたら、符号が変わる!」、この一言で、人生が変わった。
1次方程式が解けるようになった瞬間でした。
つまりは、「移項」という意味が良く理解できなかった当時の僕、父の一言で救われた感じでした。
これを機に、数学に興味が湧き、中2の頃学校の図書館で、2冊の本に出合う。
さらに数学が加速してきます。
たしか、遠山啓(とうやまひらく)先生の著書だったと記憶しています。
この本に出合えたことで、たぶん、人生が変わったね。
算数できない生徒から、数学完璧に近づいた。
中3時代の学校の担任からは、無理だからやめておけとアドバイスをもらったが、
どうしても理数科に合格したくて、自宅から一番近い、徳島県立鳴門高校・理数科を
目指した。
合格報告後、その担任は驚嘆し、「和田の思い、鉄おも制す」と、絶賛された。
その担任は、僕が最も嫌いな科目であった社会科の先生で、日本国憲法をよく暗唱させられた。
日本国民は健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。・・・なんてね。
でもそのおかげで、法律に対する興味が湧き、一時は司法試験を受けようとも思ったこともある。しかし、幼いころ父に聞かされた、ノーベル賞の思いの方が強かった。
数学に目覚める前に、興味の中心は、【化学】であった。
小学5年生の頃、出会った、【2酸化マンガン】である。
化学式:MnO2、過酸化水素水(オキシドール)に入れると、酸素の泡がブクブクと出る。これに衝撃を受けた。
2酸化マンガンって、凄いと!
触媒って言葉に興味を持った。しかし当時は触媒の意味を量子化学的に理解することは無論困難であった。
でもこの時、僕は決心した。将来ノーベル化学賞を取りたいと。
化学に対する情熱は高まるばかり、中2の時、徳島の大きな本屋に出かけて、
そこで驚異の遭遇が。
理化学辞典 に出会ってしまったのだ。約8cmくらいの厚い本で、様々な物質についての解説が載っている本で、化学のバイブルと呼ばれていた本である。
当時の値段で3800円か4800円だったと記憶しているのだが、まあそのあたり。
お小遣いをはたいて、買ってきた。
その日から夢中に読み漁った。
テトロドトキシン(河豚の毒成分)、コンパラトキシン(スズランに含まれるアルカロイド)、トリカブトのブス、などなど・・・
何故か毒薬ばっかり・・・(笑)
それらの化学式・構造式を夢中になって覚えていった。
化学実験セットを買って、自宅で色んな実験をした。
理化学辞典の約半分くらいは暗記していました。
ある時、ニトログリセリンを合成しようとして、もうちょっとで死にかけたこともあった。(爆)
試験管の中から茶色の(NO2)ガスが噴き出して、思わず死ぬかと思った?!
爆発しなくて良かった、、、爆発していたら、今頃47回忌か、身体障碍者になっていたに違いない。
かなり本編からそれちゃいましたね、、、もう終わりにしましょう。
今、生徒に指導して思うことは、出来るだけ小さいころから、【先取り学習】をすることです。
数学でも化学でも、本物の知識を得ることです。
今、僕の人生の最高の時間をT君に感謝しつつ、毎週楽しみながら指導しています。
出来れば京大、悪くとも東大位にはいかせたい気持ちで指導しています。
来週は、レピュネット数を教えたいなと。
小学生のうちに、三平方の定理・2次関数・三角関数・微積分程度までは行きたいなと、・・・・・・
僕の夢です。
次回は、数B、漸化式の本質をお伝えします。
数列は、何番目か?を意識すれば、OKってこと・・・。