katekyou-nowの日記

数学は計算力であ~る!

掛け算の順番問題の考察

まずは掛け算の順番問題とは何か?
についての動画をどうぞ:https://youtu.be/SQP97H2_pjw


日本の代表する某数学者によれば、
『どちらでも良い』 だそうです。
そこで、私の考えを書いておこうかな・・・。

①3枚の皿にそれぞれ5個のチョコが乗っています。合わせて幾つあるか。
単純に、文章を素直に数式に直すと、
3×5 = 15 であり、15個

②5個のチョコが3枚の皿にそれぞれ乗っています。合わせて幾つあるか。
ですと、
5×3 = 15、15個

これらの2者を比べると、
文章の記述順番は違うが、主語はどちらもチョコであり、
主語を前にして式を作ると、5×3=15となりそうだ。


ここで、単位に論点を移して考えてみよう。
当たり前だが、皿の単位は『枚』、チョコの単位は『個』である。
最終的に求めたいのはチョコの個数だから、
数式上、チョコを主体として、
5個×3皿 = 15個 とするのが正しいように感じる。

ただ上の式では、異なる単位を掛けているので、何となく後味が悪い。
そこで、5個/皿×3皿 = 15個 とすると、単位は完全に『個』となり非常にすっきりとする。

つまり、論点は、
最終的に求めるべき単位は『個』なのだから、その単位も主体となる『個』を尊重するべきではという視点である。

すると、5×3 = 15 、 答え15個 というのが非常に自然であると感じる。

以上のことから、
私の結論は、
5を先に書き、それに3を掛けるのが、正解であるといえそうだ。

ただ3枚の皿にそれぞれ5個のチョコが乗っているので、
3皿×5個/皿 とするのも間違いとはいえない、となるのである。

つまり、順番論議は、まさに国語の問題であり、
これを算数の世界に持ち込むのは、おかしいのでは?ということ。

途中経過が大切なのはもちろん分かる。
しかし数学の世界において、何が重要かといえば、その結果であり、
結果が同じなら、途中経過は考え方の相違だけであり、本質的問題ではない!
といえるのではないでしょうか。

なお物理の世界では、
運動方程式を、F=ma と普通に書きます。
これは力はその物体の質量とその物体の加速度の積で表されますという
ことを意味し、
F=am としても何ら本質的違いを生じない、のであって、
単位には慣習的な表示順はあっても、その順番は本質的な問題ではないというのが、根拠となります。

(参考):
力(N)の次元は、MKS単位系では、kg・m/s^2 と書くが、
F=amだと考えると、m/s^2・kg となる。
表記上、kgが単位の分子なのか分母なのかと分かりにくいので、
kgを前に書く、だけであって、・・・・・