katekyou-nowの日記

数学は計算力であ~る!

『基礎力』とは何か?!

私は主に数学・理科の教師ですから、特に数学に関しては、
『基礎力』の充実が何よりも大切であると、
言い続けてきました。

では具体的に『基礎力とは何か?』について今回は書こうと思います。

①基礎力とは?
②どこまでが基礎力か?
③数学における基礎力とは?
④理科における基礎力とは?
以上、4項目に対して、書きますので、心して読み込んでください!

①基礎力とは?
まずはこれを明確にする必要がある。
端的に言えば、基礎力とは、それまでの学習の知識である。
小学生であれば、幼稚園・保育所で身に付けた知識や常識
中学生であれば、小学校までで習った内容
高校生であれば、中学校までで習った内容
大学生であれば、高校までで習った内容
のこと。これが基本です。
だから不得意科目があるなら、その箇所を復習するのが最短で不得意を克服する
手段です。
しかし、何ともそうする生徒が少ないこと・・・
今がない人には、過去に遡るしかないのです。

このことをまずは心することです。
全ての知識は積み上げですから、積み上げるべき部分が欠落していたら
その上にさらに積み上げることは不可能なんです!

たとえば、三平方の定理を知るには、最低限平方根の知識が必要です。
たとえば、相似を知るには、合同の知識が必要です。
たとえば、連立方程式を知るには、1次方程式の知識が必要です。
全く持って当たり前のことですよね!

たとえば、数Ⅱの式の処理を理解するには、小学校で習う四則計算・分数の計算
中学で習う文字式の知識・計算、展開や因数分解の知識、平方根の知識、、、、・・・
どこが自分はわかっていないから、今やっていることがわからないのだな!
とわかることが必要です。

つまり数Ⅱ・Bには、最低限の数Ⅰ・Aの知識が必要で、
数Ⅲには、最低限の数Ⅰ・A・Ⅱ・Bの知識が必要で、
あります。
無論すべてがそうであるわけではないですが、多くの場合はそうなります。

基礎力の定義は意外と簡単で、
それ以前の学習内容がちゃんと身についているか?
というのことです。
無論、過去の学習内容を100%知っていなくても、次に進むことは可能です。
数学全体を漠然と見通すことも実は正しい方法なんですが、
今まさに、詰まっている場合は、とりあえずその前段階を確認することで
解決する場合が多いです。

これが基礎力とは何かの、解答です。


数学以外の事も少しだけ:
・英語なんか、まさに上記の通りですね。
 どこかで躓けば、だんだん付が回ってきて、どんどんわからなくなる!

・理科や国語も、まあ大体同じ。
 でも理科は現実を見る科学の世界ですから、実験事実が最も正しく
 そこから導かれた理論が現象を上手く説明できると、それは正しいことだと
 認識されていく。
 先に公式があったわけではない点に留意することです。

 国語はまず言葉ありけり!で、
 語彙が多ければ多いほど、豊かな表現力を得る。
 母国語を学ぶには文法は不要なんです。

・社会は分野が異なれば、他分野の知識はあまり必要ではない。
(でもあったほうが有利!)


②どこまでが基礎力か?
さて、基礎力とはどこまでの知識を指しているのでしょう?
それは、ある問題に出会ったとき、その問題を解くための最小限の知識!
を指します。

2次関数を学ぶ時、当然ながら1次関数の知識は不可欠であり、
式の処理でも何でも、展開や因数分解、座標のこと、変数のこと、・・・・・・
沢山の知識から、2次関数を考え処理していくことが求められます。

つまり、その分野の過去に習った事柄ということになります。

たとえば、微分の知識がなくとも積分計算は出来る。
かといって、積分の問題を目の前にして、微分の考え方が見に着いていなかったら
検算のしようがない!
微分積分は互いに逆のけいさんであることを理解してはじめて
積分の本意をわかるみたいなこと。


③数学における基礎力とは?
まず言いたいことは、計算力が殆んど全てであるという事実
25*3.14*4 を 左から順番にするなんて非常に無駄!
25*4*3.14と考えることで、100*3.14=314と非常に簡単に計算することができる。

これには
『掛け算は順番は関係がなく、順番を入替えても結果は同じである』という
事実を知っていることが必要である。
つまり、いかに楽に計算するべきか
いかに全体を見ているか
いかに規則性を見つけるか
いかに速度をもとめるか、、、という視点である。


多くの知識があるほど、多方面から物事を観察できるので、
有利であり、無駄もなく、時間も掛からない・・・

だからこそ、数学においては計算力は武器になりえるのです。
整数の積の問題:
(-9)*(-8)*(-7)*(-6)* ・・・*6*7*8*9=?
途中に0があることに気がつけば、一瞬で、=0 という解答を得られる。

√216を簡単にせよ!でも
216=6^3を知っていると、一瞬で、6√6 の答えが出る。


④理科における基礎力とは?
 
 →→→ 別稿にて